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「神経を抜いた歯が時間とともに黒くなってきた」「前歯が1本だけ暗い色になっていて気になる」という悩みをお持ちの方は少なくありません。神経を抜いた歯(失活歯)は変色しやすい性質があります。本記事では、失活歯が変色する原因と治療法について歯科医師が詳しく解説します。
神経を抜いた歯が変色する原因
歯の内部の歯髄(神経・血管)を除去した後、歯には血液成分が残ることがあります。この血液成分(ヘモグロビンの鉄分)が時間をかけて酸化・分解されることで、歯が内側から灰色〜黒褐色に変色します。また、根管充填に使用した材料(酸化亜鉛などの成分)が変色の原因になることもあります。
変色の種類
- グレー〜黒色の変色:血液成分の酸化によるもの。根管治療後数ヶ月〜数年で現れることが多い
- 黄色〜茶色の変色:象牙質の加齢変化・根管充填材の影響
- ピンク色〜赤色の変色:根管内の出血・外傷後の内出血
失活歯の変色を治す治療法
1. ウォーキングブリーチ(インターナルブリーチ)
神経のない歯(失活歯)の内側からホワイトニングを行う方法です。根管治療後の歯に高濃度の過酸化水素入りのホワイトニングジェルを詰め、歯の内側から漂白します。
- 特徴:歯を削らずに白くできる・複数回の通院が必要(1〜3回程度)
- 費用:1歯1万〜3万円程度(自費)
- 効果の持続:数年〜5年程度(その後再度変色することがある)
- 注意:まれに「外部吸収」という歯根が溶ける合併症が起こることがあるため、定期的なX線確認が必要
2. ラミネートベニア
歯の表面を薄く削り、セラミックのシェルを接着する方法です。変色した歯の表面を覆うため、見た目を改善できます。ウォーキングブリーチで白くならない重度の変色に対応できますが、歯を削る処置が必要です。
- 費用:4万〜10万円程度(自費)
3. セラミッククラウン(被せ物)
歯全体を削ってセラミックの被せ物をかぶせる方法です。変色した歯だけでなく、形・大きさも改善できます。神経のない歯は脆くなっており、クラウンで保護する必要があることも多いため、一石二鳥な選択肢です。
- 費用:8万〜18万円程度(自費)
治療法の選び方
変色の程度・歯の状態・隣接歯との関係によって最適な方法が異なります。
- 軽〜中程度の変色で歯を削りたくない方:ウォーキングブリーチ
- 変色が強く形も気になる方:ラミネートベニアまたはクラウン
- 歯がもろくなっていて保護も必要な方:クラウン
自分に合った治療法を選ぶために、担当の歯科医師に相談し、複数の選択肢について説明を受けることをお勧めします。
変色を予防するには
根管治療後に変色を予防するためには、適切な根管充填・密封が重要です。また、歯の外傷(前歯を打った・ぶつけた)の後は、歯髄への影響があることがあるため、当日から数ヶ月後まで定期的に歯科でフォローアップを受けることをおすすめします。
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監修・執筆:中田雅昭(歯科医師)/東京都町田市・鶴川の歯科医院副院長。歯学部卒業後、一般歯科・矯正歯科・予防歯科を専門に10年以上の臨床経験を持つ。
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、個人差があります。詳しくは歯科医院でご相談ください。

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