※本記事にはアフィリエイト広告が含まれます。
「矯正が終わってきれいな歯並びになったのに、なぜ後戻りするの?」と疑問に思う方は多いのではないでしょうか。矯正後の後戻りは、保定治療(リテーナー装着)を怠ることで起こります。本記事では、後戻りの原因・保定の重要性・リテーナーの種類と使い方について歯科医師が解説します。
矯正後に後戻りが起こる理由
矯正治療で歯を動かすと、歯の周囲の骨(歯槽骨)や歯根膜(歯と骨をつなぐ組織)が新しい位置に馴染む必要があります。しかし矯正直後は歯が安定していない状態のため、元の位置に戻ろうとする力が働きます。これが「後戻り(リラップス)」です。
後戻りが起こりやすいのは以下の場合です。
- リテーナーを決められた時間使用していない
- リテーナーを紛失・破損したまま放置した
- 舌癖や口腔習癖(指しゃぶり・口呼吸など)が残っている
- 歯周病が進行し、歯が動きやすい状態になっている
- 親知らずが萌出(生えてくる)して前歯を圧迫した
保定治療(リテーナー)とは
保定治療とは、矯正で移動した歯の位置を安定させるために、リテーナー(保定装置)を使用する期間のことです。一般的には矯正期間と同程度(2〜3年)の保定期間が推奨されており、生涯にわたって夜間だけ装着を続けることを勧める歯科医師もいます。
リテーナーの種類
1. マウスピース型リテーナー(クリアリテーナー)
透明なプラスチックのマウスピース型リテーナーで、最も一般的なタイプです。審美性に優れており、装着していても目立ちにくいのが特徴。ただし、食事・歯磨き時は外す必要があります。耐久性はやや低く、歯ぎしりの強い方は穴が開きやすい傾向があります。
2. ホーレータイプリテーナー(プレートリテーナー)
プラスチックの板とワイヤーを組み合わせた取り外し式の装置です。一昔前から使われているスタンダードなタイプで、耐久性が高く、部分的に調整が可能。ただし、装置が見えやすいというデメリットがあります。
3. 固定式リテーナー(フィックスリテーナー)
前歯の裏側にワイヤーを接着して固定するタイプです。取り外しの手間がなく、つけ忘れの心配がありません。ただし、ワイヤーの周りに歯垢が溜まりやすいため、フロスを使った丁寧なケアが必要です。取り外し式と組み合わせて使用する場合が多い傾向があります。
リテーナーの正しい使い方
装着時間の目安
- 矯正直後〜半年:1日20〜22時間(食事・歯磨き以外はほぼ常時)
- 半年〜1年:夜間のみ(就寝中)
- 1年以降:夜間装着を維持(または週数回程度)
担当の歯科医師の指示に従い、適切な装着時間を守ることが最も重要です。
リテーナーのお手入れ方法
- 毎日やさしく歯ブラシで水洗い(歯磨き粉は使わない)
- 週に1〜2回、専用洗浄剤(入れ歯洗浄剤でも可)に浸して除菌
- 熱湯消毒はNG(変形する恐れあり)
- 外したときは必ずケースに入れて保管(紛失・破損防止)
後戻りが起きてしまったときの対処法
軽度の後戻りであれば、リテーナーを再装着することで改善できる場合があります。しかし、保定を長期間怠って大きく後戻りしてしまった場合は、再度矯正治療が必要になることもあります。気になる変化に気づいたら早めに歯科医院を受診することをおすすめします。
マウスピース矯正の場合の保定
キレイラインやインビザラインなどのマウスピース矯正でも、治療後の保定は必須です。多くのマウスピース矯正では、治療に使用した最後のマウスピースをリテーナーとして使用する場合や、専用のリテーナーが提供される場合があります。
保定期間を怠らないために
保定治療は「面倒くさい」「もう終わったから」と思いがちですが、矯正治療と同じくらい重要なステップです。リテーナーをつけ忘れないよう、歯磨き後のルーティンに組み込む・スマホのリマインダーを活用するなど、自分なりの習慣を作ることが後戻り防止の近道です。
監修・執筆:中田雅昭(歯科医師)/東京都町田市・鶴川の歯科医院副院長。歯学部卒業後、一般歯科・矯正歯科・予防歯科を専門に10年以上の臨床経験を持つ。
※本記事は一般的な情報提供を目的としています。個人差がありますので、矯正後のケアについては担当歯科医師にご相談ください。

コメント