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「インプラントを希望したら骨が足りないと言われた」「骨造成が必要と言われたけど、どんな処置なの?」という疑問をお持ちの方に向けて、インプラントに必要な骨造成手術の種類・流れ・費用・リスクについて歯科医師が詳しく解説します。
骨造成が必要になる理由
インプラントのチタンフィクスチャーを埋入するには、一定量の骨(高さ・幅・質)が必要です。しかし、歯を失った後は時間とともに歯槽骨(歯を支えていた骨)が吸収されて「痩せて」いきます。歯を失ってから長期間経過している場合・歯周病が進行していた場合などは骨量が不足することがあります。
主な骨造成の方法
1. GBR(骨誘導再生法)
最も一般的な骨造成法です。骨が少ない部位に自家骨(患者自身の骨)や人工骨補填材を填入し、メンブレン(膜)で覆うことで骨の再生を促す方法です。インプラント埋入と同時に行う場合と、先に骨造成を行ってから(治癒後に)インプラントを埋入する場合があります。
- 適応:骨の幅や高さが若干不足している場合(前歯・奥歯)
- 期間:骨造成と同時のインプラント埋入で約3〜6ヶ月の骨結合期間
- 費用(目安):5万〜20万円程度(範囲・使用材料による)
2. サイナスリフト(上顎洞底挙上術)
上顎の奥歯にインプラントを入れる際、上顎洞(副鼻腔の一つ)との距離が短く骨量が不足している場合に行う処置です。歯ぐきを切開して、上顎洞の底部を持ち上げ、その隙間に骨補填材を填入して骨量を増やします。
- 適応:上顎洞底から歯槽骨頂までの距離が4〜5mm未満の場合
- 期間:骨造成後6〜12ヶ月後にインプラント埋入
- 費用(目安):20万〜40万円程度(1側)
3. ソケットリフト(歯槽頂アプローチ)
サイナスリフトの簡易版で、インプラントを埋入する穴から上顎洞底を押し上げる方法です。骨量が5〜7mm程度ある場合に適応されることが多く、サイナスリフトより侵襲が小さい傾向があります。
4. 自家骨移植
患者自身の骨(顎の他の部位・腸骨など)を採取して移植する方法です。拒絶反応がなく最も確実な骨造成法とされていますが、骨を採取する部位にも手術が必要で、身体的負担が大きくなります。
骨造成のリスクと注意点
- 感染:手術部位の感染が起こると骨造成が失敗することがある
- 上顎洞炎:サイナスリフト後に上顎洞(副鼻腔)の炎症が起こることがある
- 治療期間の延長:骨造成を先行して行う場合、インプラント完成まで1〜2年以上かかることがある
- 費用の増加:通常のインプラントより費用が高くなる
骨造成を避けるための選択肢
骨量が少ない場合の代替として、以下の選択肢もあります。
- ショートインプラント:通常より短いインプラントを使用することで、少ない骨量でも対応できる
- 傾斜埋入(All-on-4など):インプラントを傾けて埋入することで、少ない骨量を活かす方法
- 入れ歯・ブリッジへの変更:骨造成のリスク・費用・期間を考慮して、外科的治療を最小限にする選択も
骨造成が必要かどうかは、CT(3D画像)を用いた詳細な骨量評価によって判断されます。インプラントを希望される方は、CT設備を持つ専門の歯科医院でのカウンセリングをおすすめします。
監修・執筆:中田雅昭(歯科医師)/東京都町田市・鶴川の歯科医院副院長。歯学部卒業後、一般歯科・矯正歯科・予防歯科を専門に10年以上の臨床経験を持つ。
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、個人差があります。詳しくは専門の歯科医師にご相談ください。

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