口内炎の原因と治療法|繰り返す場合は歯科・口腔外科へ

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口内炎はだれもが経験する身近な口のトラブルですが、「なぜ繰り返すのか」「どうすれば早く治るのか」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。本記事では、歯科医師の立場から口内炎の原因・種類・治療法・予防策をわかりやすく解説します。

口内炎の主な種類

口内炎にはいくつかの種類があり、それぞれ原因や対処法が異なります。

アフタ性口内炎(最も一般的)

円形〜楕円形の白っぽい潰瘍ができ、周囲が赤くなるタイプです。強い痛みを伴い、7〜10日程度で自然に治ることがほとんどです。疲労・ストレス・睡眠不足・栄養不足(ビタミンB群・鉄分不足)などが引き金になりやすいと言われています。

カタル性口内炎

粘膜が赤く腫れて痛む状態で、潰瘍はできません。合わない入れ歯や矯正器具による刺激、頬の内側を誤って噛んでしまったことなどが原因として多く挙げられます。

カンジダ性口内炎(真菌感染)

口腔内に常在するカンジダ菌が免疫低下により増殖し、白い苔(こけ)状の病変が生じます。高齢者・免疫抑制剤使用中の方・口が乾きやすい方に多い傾向があります。

ヘルペス性口内炎

単純ヘルペスウイルスが原因で起こります。水ぶくれが多数できて潰瘍になるのが特徴で、強い痛みと発熱を伴うこともあります。初感染は主に子供に多く、成人では再活性化(再発)として現れます。

口内炎が繰り返す原因

同じ場所に繰り返し口内炎ができる場合、以下の要因が関わっていることが多いです。

  • 免疫力の低下:疲労・睡眠不足・強いストレス
  • 栄養不足:ビタミンB2・B12・葉酸・鉄分・亜鉛の不足
  • 口腔内の刺激:尖った歯・入れ歯の当たり・矯正ワイヤー
  • ホルモン変動:月経周期・妊娠中のホルモン変化
  • 口の乾燥:唾液が少なくなると粘膜が傷つきやすくなる
  • 遺伝的素因:家族歴がある方は繰り返しやすい傾向

口内炎の治療法

市販薬(セルフケア)

軽度の口内炎には、市販のステロイド含有軟膏・貼付剤(口腔粘膜貼付タイプ)・うがい薬が有効なことがあります。患部への直接塗布や貼付により痛みを和らげ、治癒を促す効果が期待できます。ただし2週間以上続く場合は必ず歯科・口腔外科を受診してください。

歯科・口腔外科での治療

歯科医院では以下の治療が行われることがあります。

  • ステロイド軟膏・トリアムシノロン軟膏の処方:市販品より濃度が高く、治癒を促進
  • レーザー治療:低出力レーザーを照射することで痛みを軽減し、治癒を早める
  • ビタミン剤・亜鉛補充剤の処方:栄養不足が原因の場合
  • 入れ歯・矯正装置の調整:物理的刺激が原因の場合

こんな口内炎は要注意

以下の症状がある場合は、口内炎に似た別の疾患(口腔がんなど)の可能性があります。必ず歯科口腔外科・耳鼻咽喉科を受診してください。

  • 2週間以上治らない
  • だんだん大きくなる
  • 硬いしこりがある
  • 痛みが少ない白い病変
  • 出血がある

口内炎を予防するためのセルフケア

口内炎の予防には、日常生活の見直しが大切です。

食生活の改善

ビタミンB2(レバー・乳製品・卵)、ビタミンB12(魚介類・肉類)、葉酸(ほうれん草・アスパラ)、鉄分(ひじき・レバー)、亜鉛(牡蠣・ナッツ)を意識して摂取しましょう。偏食や過度なダイエットは口内炎を招きやすい傾向があります。

口腔内を清潔に保つ

丁寧な歯磨きと歯間ブラシ・フロスの使用で口腔内を清潔に保つことで、細菌の繁殖を抑え口内炎の悪化を予防できます。また、歯磨き粉のラウリル硫酸ナトリウム(発泡剤)が口内炎を悪化させるという報告もあり、敏感な方はSLS不使用の歯磨き粉を試してみるのも一つの方法です。

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十分な睡眠とストレス管理

免疫機能の維持には7〜8時間の十分な睡眠が重要です。また、過度なストレスは免疫を低下させるため、運動・趣味・リラクゼーションなどでストレスを発散する習慣をつけましょう。

矯正治療中の口内炎対策

矯正治療中はブラケットやワイヤーが口腔粘膜に当たって口内炎ができやすくなります。以下の対策が効果的です。

  • ワックスで保護:矯正用ワックスをブラケットに貼り付けることで摩擦を軽減
  • 柔らかい食事:矯正装置に食べ物が引っかかりにくいよう工夫
  • 洗口液の使用:消炎・殺菌成分入りのうがい薬でケア
  • マウスピース矯正に変更:ワイヤー矯正より粘膜刺激が少なく、口内炎になりにくい傾向あり

歯科医院での受診をおすすめするタイミング

以下のいずれかに当てはまる場合は、早めに歯科・口腔外科を受診することをお勧めします。

  • 2週間以上治らない口内炎がある
  • 月に3回以上繰り返す
  • 市販薬を試しても改善しない
  • 発熱・リンパ節腫脹などの全身症状がある
  • 口内炎が複数カ所に同時にできている

口内炎は「よくあること」と放置しがちですが、背後に別の疾患が隠れていることもあります。気になる症状があれば、遠慮なくかかりつけの歯科医院にご相談ください。

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監修・執筆:中田雅昭(歯科医師)/東京都町田市・鶴川の歯科医院副院長。歯学部卒業後、一般歯科・矯正歯科・予防歯科を専門に10年以上の臨床経験を持つ。

※本記事は一般的な情報提供を目的としており、個人差があります。症状が続く場合は必ず医療機関を受診してください。

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